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NPO法人vs企業⁈  ~ ダイバーシティ編 ~ - ミライ経済Lab.株式会社‐企業改革に関するお悩みをサポート

コラム

NPO法人vs企業⁈  ~ ダイバーシティ編 ~

カテゴリ: コラム 作成日:2019年06月21日(金)

こんにちは。ミライ経済Lab.株式会社 代表の神田千鶴です。

 

前回5月のコラムでは、NPO法人を引き合いに、

組織は人なり。人は、『仕組み』 『仕掛け』 『感情』 で動く、

とお伝えしました。

もう読んでくださいましたか?読んでない方は、ぜひ読んでください!

 

私が関わっているNPOには、この3つが揃っているので、エネルギーにあふれています。

一方で、私が見聞きしてきた企業には、この3つの何かが足りないか、何かが不十分。

企業の中に澱が溜まっているかのような、あるいは疲弊感を感じることも多々あり…

 

どうして、そう感じるのだろう、と改めて考え、要因を整理してみました。

 

根本の要因は、企業外部にある、

1.ビジネス環境の激変と地球環境の変化

2.これに感化された人々のマインド変化とライフスタイルの変化

であることは、明らかです。

 

そして、“これに対応しなければ、というフェーズでいつまでも止まっている”という状態が、

企業の中に澱が溜まっているかのように感じる要因なのかもしれません。

あるいは、多くの企業は、これらの外部要因を察知し、対応を始めてはいるものの、

成果が出ない、みえない、という状態なので、疲弊感を感じるのかもしれません。

 

さて、あなたの会社は、どうでしょうか…

ちょっと一緒に考えてみませんか。

大半の企業においては、その対応がフィットしていないか、

本質からズレている可能性があると思われるので。

 

 

 

まずは、前提の整理です。

人は、『仕組み』 『仕掛け』 『感情』 で動きます とお伝えしました。

そして、この順番通り、

機能的で合理的な仕組みがある

仕組みを活かす仕掛けがある

感情(モチベーション)が上がる

組織がエネルギッシュに動く

と、流れていきます。

 

つまり、仕組みが機能的で合理的ではないのに、仕掛けを講じても従業員は動きません。

思わず動きたくなる仕掛けもないのに、従業員のモチベーションを上げる策を考えても無駄です。

そもそも、モチベーションは「上がる」ものであって「上げる」ものではないのです。

 

これに照らして、先ほどあげた外部要因

1.ビジネス環境の激変と地球環境の変化

2.これに感化された人々のマインド変化とライフスタイルの変化

に対して、あなたの会社は、どのような対応をしているか考えてみてください。

 

「環境も消費者も変化しているんだ。それをよく考えよう!」と会議で檄を飛ばすだけ

になっていませんか?

その前に、組織の「仕組み」は時代に合っているでしょうか?

戦略的部署を設置した、組織体系をフラットにしたなど、仕組みを変えた、というのは素晴らしいですが、

それを活かす仕掛けまで用意できていますか?

 

 

例えば、

NPOは、多様性がすごい! と前回お伝えしました。

一方で企業でも、ダイバーシティは注目されています。

一時よりは一服感があるものの、まだまだ企業課題のトレンドのような扱いで、

「ダイバーシティを進めようと思ってる」 「進めないといけない」という声をたくさん聞きます。

ですが、「ダイバーシティが進んできた」 「組織に多様性がうまれた」という声を

私はまだ聞いたことがないのです。

 

ダイバーシティを推し進める部署を設置し、ダイバーシティの啓蒙研修を実施し、

女性や外国人役員の採用目標を掲げる…

と、仕組みを早々に整えた企業は拍手ものです。

まずは、仕組みを変えることで、社内外に認識してもらうことは、とても大事。

ポイントは、

従業員など社内外の人たちに「変わったんだな、変えたんだな、本気なんだな」

と感じてもらえること。

ダイバーシティ担当部を設置し、部長を置いたとしても、

その部長1人しかいなくて担当者を兼務していて、

その企業が5,000人を擁する組織だったら、「本気なんだな」にはならないでしょう。

“見せ方”は、侮れません。ぜひ戦略的に考えてみてください。

 

 

そして、その先 ――――。仕掛けの用意です。

ここが肝です。

ここが不十分な組織がとても多いように感じています。

その策が本質からズレないように、そもそも論に一旦戻りましょう。

 

そもそも、ダイバーシティを取り入れようと思った理由は何でしょうか。

 

 

NPO法人においては、

・新たに持ちあがった課題の解決策を挙げる時に、選択肢の幅を広げて考えたいから

・被支援者の個性や属性がそもそも多様なので、支援者側も多様な人をストックしておきたいから

と明確です。

 

このメリットをどうしても享受したくて、

意見がぶつかることや、それぞれが持つ「常識」の「違い」を逐一確認しないといけないという

デメリットを覚悟して受け入れているようにみえます。

 

企業でも、ダイバーシティを進めることで、具体的に何を享受したいのか、

今一度、明確に示してみることをお勧めします。

組織に多様性があると、何か新しいことが起こりそうだから。では、抽象的すぎてNGです。

それだと、デメリットを受け入れる覚悟ができないからです。

 

この、そもそも論が明確になると、

自分の価値観と違って理解はできない、けど受け入れはする、という空気をあらゆる場面で用意する

『仕掛け』がはじめて機能してくるのです。

また、それを引き出したり、ココロを揺さぶるための仕掛けも用意できるはずです。

 

 

仕掛けが上手く機能すると、自ずと感情は動きます。

 

 

どうでしょう、あなたの組織の見直しポイントのヒントは見つかりましたか?

ウチの社員は変わってくれない、

ウチの組織は変わらない、

と嘆く前に、まずは、動いてみる。そして走りながら考える。

小さなタスクから始めてみませんか?

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