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研修は 「研き」「修める」 機会になっているか - ミライ経済Lab.株式会社‐企業改革に関するお悩みをサポート

コラム

研修は 「研き」「修める」 機会になっているか

カテゴリ: コラム 作成日:2019年11月29日(金)

こんにちは。ミライ経済Lab.株式会社 代表の神田千鶴です。

 

 

少し前に、SNSで2つのニュースに目が留まりました。

 

1つは、

元国営鉄道が14年前に起こした脱線事故(死者100人以上、重軽傷者500人以上)の事故車両を

(賛否両論あるものの)社員研修施設で保存することを決めた

というニュース

 

もう1つは、

元国営銀行が、保険販売で顧客を欺く行為をしていた件で、当時、ノルマを達成していた局員は「社内接待」、ノルマ未達成局員は研修で罵倒していたらしい

というニュース

 

このニュースを見て、

研修の使い方が会社によってこんなに違うのか、

と考えさせられる機会をもらいました。

 

 

私は、自分が研修を受講する側としては、「座学」といわれる詰め込み型がとても苦手で

時間をドブに捨てている感覚で研修に参加していました。

だから、というのもあり、自分が研修を提供する側になってからは、

参加者自身が己を「研き」、「修める(正して補う)」 そんな機会になるように、

自走する研修を意識して提供しています。

 

 

先の元国営鉄道のニュースは、私が提供している疑似体験型研修に近いと感じます。

公共交通機関の業務に従事する身を想像すると、

事故を発生させてはいけない、というのはもちろんアタマではしっかりわかっていても、

フッと気が抜けた時に…

ただただ真面目にルールを守ることに必死になっていたら…

起こす気はないのに起こってしまった、というそのシチュエーションを、

研修を通して知り、

ぐちゃぐちゃになった事故車両を目の当たりにすることで、

一度、自分も失敗したような疑似体験をするのは、

「安全第一は絶対に遵守してください」と説明される

座学の研修からは得られないものがあると思っています。

 

一方、先の元国営銀行のニュースは、私が最も残念と思う研修の使い方です。

研修で罵倒するのは論外ですし、そんなことはしないという会社が大半だと信じています。

ですが、

コンプライアンス違反者への研修などなど、

罰を受けるものの義務として設定している会社は多いのではないでしょうか。

 

その場合の研修は、座学やe-learningで、

疑似体験できるようなコンテンツにはなっていない場合がまだ大半のように感じます。

違反者には研修を受講させるという仕組みがあるのは、立派な体制だと思いますが、

受講させた、という事実だけを作って終わっている会社が多い気がするのは私だけでしょうか?

 

研修は、

座学やe-learningで情報を受講者に提供するもの   という時代は終わり、

受講者が勝手に学ぶための自走の場を提供するもの  という時代になっている

と私は思っていますが、

あなたはどう思いますか?

 

罰として受けさせる研修が、

今後の違反撲滅や本人の成長につながるには、どうしたらいいでしょうか。

 

罰として受ける研修こそ、

本人がこの先どんな行動で示していくのか自ら考え、納得して実際に行動に移せるお膳立てをする

内容であるべきと思っているのですが、どうでしょうか?

 

 

あなたの会社の実態はどうですか?

この機会に研修について、じっくり考えてみてはいかがでしょうか。

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