女性管理職の悩み 『女性活躍推進』は、ありがた迷惑⁈
こんにちは。ミライ経済Lab.株式会社 代表の神田千鶴です。
前回までは、働く女性の悩み と間口を広く
そして抽象的なモヤモヤを題材に、私が思うことをお伝えしてきました。
今回は、そこから少し対象を絞り、
女性管理職(予備軍含む)について、具体的なモヤモヤを取り上げていきます。
これらの言葉はもう使い尽くされた感もありますが、、、
「企業成長にはダイバーシティが必要」
「まず女性管理職を増やそう」
「女性が働きやすい環境を整えよう」
などなど、
働く女性が苦しむ『格差』を是正するため、
男女雇用機会均等法しかなかったところから
女性活躍推進法が制定され、改訂され、
女性に活躍の場を提供しなければという意識を企業に啓蒙してきたのは
とてもいいことだと思います。
一方で、
活躍を期待される女性たちの戸惑いも私はたくさんみてきました。
管理職に登用されても、ゲタを履かされた気がする
周りからそう見られている、あるいはそう見られている気がする
と委縮する女性たち
昨年の東京オリンピックの前には、当時の委員会会長が
「女性が多い会議は時間がかかる」というような発言をして炎上しました。
会長は辞任を余儀なくされるほど批判されたわけですが、
「あぁ、会議で発言したら、ウチの会社でも心の中でそう思われるのかもな」
とひっそり委縮した女性はどれぐらいいたのか、私は心配していました。
ダイバーシティ経営の先進企業として有名な某大企業では、
女性管理職比率30%を目標に掲げ
25%までは順調に伸びてきたものの、そこで足踏み状態となっているというニュースを目にしました。
そのニュース記事によると、
原因は、管理職になってからのキャリアイメージを会社が用意できていないため
先に管理職になった女性をみて、
自分もなりたいと思う後進が出てこなくなったからのようです。
出世なんて興味ない、私はきちんとした仕事ができればそれでいい
その類の言葉も女性たちからたくさん聞きました。
かく言う私も、かつては管理職を打診されて
「もうちょっと自分のペースで自由にやりたい」と固辞した輩です。
ですが、先輩から「組織を変えたいなら偉くなれ」と言われて開眼しました。
最初は、「組織は変えたいけど別にエラくなりたいとは思いません。
エラそうに振る舞う役職者たちと同じ部類に入る気はありません」 と反発したのですが、
「権限をもたないと組織は変えられない、ってことだよ」と真意を教えてくれました。
確かに。。。
「こうなればいいのに」「こういう風に変えてください!」 なんて権限のない従業員が言っても
声は届かないことが大半です。
こうなればいい を実現するには、権限が要る。
言われてみれば当たり前なんですが、だから管理職になろう、役員になろう、
まで私は繋がってはいませんでした。
そこが繋がれば、コトは単純です。
ロールモデルがいなくて困る、という声もよく聞きますが、
私なら、そんなもの、あったら困ります。
自分のやり方で「こうなればいい」を実現したいのに、
ロールモデルとかけ離れていたらイチイチ気になるので。
管理職の「あり方」なんて気にしなくてもいいじゃないですか。
やりたいのは、「こうなればいいのに」の実現なんですから。
ゲタを履かされた?
上等です、ラッキーです。それを利用してやろうと思いますね、私なら。
元㈱LIXILの副社長 八木洋介氏は、国際女性ビジネス会議でこう仰っていました。
今までゲタを履いてたのは男性の方なんですよ。
女性にゲタを履かせるな、というなら、お前たちが先に脱げよ、と言ってやればいいんですよ、と。笑
八木さんに焚きつけられて、私は思いました。
女性がいる会議は時間がかかる?
時間がかからない会議って、その会議自体が不要なものじゃないんですか? と言ってやればいい。
管理職になってからのキャリアイメージを会社が用意してくれてない?
ラッキーじゃないですか。自分たちで作れるチャンスがあるんですから。
「色々やりにくいなぁ」なんて社内から声が聞こえてきたら、組織が活性化してきた証拠。
ゴメンなさい、なんて思わないで、心の中で「よっしゃ!」と思えばいいんですよね。
要は、こういうことです。
女性管理職(予備軍含む)の皆さん、
委縮しなくても大丈夫、のびのび自分らしく、やりたい事の実現に没頭しましょう!
ってことです。
変革といっても、そんな壮大なものじゃなくていいんです。
自分のチームのずっと気になっていた問題や課題。
まずはそれから取り組む、それでいいんです。
小さなことを確実に積み上げていくのが大事です。
わかっていても、どうしても、勇気がでない。。。
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追伸:
私が管理職を一度は固辞したのに結局は受けて、まず何をやったかはコチラ